本「バウルを探して」
著者の川内有緒さんのことを、茂木健一郎さんのポッドキャストで知って興味を持った。
元国連で働いていたという面白い経歴の持ち主だ。
「バウル」というのは、バングラデシュにいる吟遊詩人のこと。
バングラデシュは、イギリスによって不自然に分断され、そのせいで様々な争乱が続いている。
イギリスが過去植民地支配してひどいことをやっていたのに、そのことはあまり言及されないのは不自然だ。
しかも、支配するのにどんどん長けていき、嫌らしいずる賢いやり方で、人々を分断させ、混乱させて支配していた。
その後遺症が、様々なところに残っている。
バウルは、カーストの最下層に位置しながら、それにとらわれずに生きた人。
魂の自由の叫びのようにも感じる。
ローラさんのお父さんのふるさとでもあるバングラデシュ。
様々な苦難を背負いつつも、困っている人がいればみんなが助けてくれる国民性。
インドの北西部はまだ国境が定まっておらず、不安定な生活を強いられているようだ。
いろんなことを知るきっかけになった本だった。