仙台すぴこん道中記 その2

しかし、朝になって、人の話し声と車の音で目が覚めた。朝の5時だった。外を見ると、たくさんの人たちが散歩をしていた。ちょうど散歩コースだったようだ。住宅街は、こういう事があったのだ。またひとつ勉強になった。
朝の運動をして、早々に退散した。

車中泊は、このスリルもいい。ちょっとした公園の広い駐車場などは、地元の族の集まり場になっているので、けっこう危険だ。それにうるさい。
道の駅は比較的安全だ。しかし、いつも道の駅ではおもしろみがない。それに、電灯が明るくて、星が見えない。寝ころびながら星を見るのが、ひとつの楽しみだからだ。流れ星が見られればもっと最高だ。
車中泊をすると、朝に強烈な日の光を浴びるので、自然に目が覚め、朝型になる。自然のリズムに体が順応し、調子がよくなる。
ちょっとした緊張感も、また精神を活性化させるようだ。常に緊張感があることによって、身が引き締まる。

今日は、松島を観光して、金華山に向かう予定だ。
早朝の松島は、ほとんど人がおらず、いつもの混雑ぶりとはうってかわって静かだった。
普段は有料の福浦橋も、無料で渡ることができた。
臨海学校へ来ているらしい少年たちが、あいさつしてくれた。爽やかだった。

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奥松島まで足を伸ばした。早朝の観光地は、空いていてほんとにいい。
北陸ナンバーのサバンナRX-7に乗ったお兄さんがいたが、スポーツカーでの一人旅も渋い。
じっと海を眺めていたが、何を思っていたのだろう。

松島をあとにすると、金華山に向かった。
けっこう大きな半島だ。
途中にあった展望台に行くと、カラスが2羽とまっていた。近づけば逃げるだろうと思っていたのだが、いっこうに逃げる様子はない。もしかして、すぴこんでのヒーリングの効果がこんなところで!?と一瞬思った。

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カラスと一緒に金華山を眺めた。不思議な感覚だった。悪い気はしなかった。
最後までカラスは飛び立つことなく、さよならをして別れた。
あのカラスは何だったのだろう。

女川原発は印象的だった。

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原発のすぐ目の前で、釣りをしていた。牡蠣も養殖していた。

牡鹿半島をあとにしてからは、海岸線はよく通るので、今回は山道をひたすら北上した。すれ違うのもやっとの細い道が多かった。譲り譲られの道のりだった。

途中、遠野市のカッパ淵に寄ってきた。
カッパ淵は立派なお寺の裏手にあった。

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このくらいの小川が流れているのはいいものだ。
カッパは異星人だったのだろうか。

カッパ淵のあとは、安比の温泉を目指した。
今晩はちょっと下痢気味だったので、体の浄化と思い、断食することにした。
不思議とおなかも空かなかった。
安比に着いたのは21時を過ぎていたので、やっているかどうか不安だったが、24時までやっていた。助かった。
無機質だが広くて清潔なお風呂だった。

次に寝床探しだが、今晩は、大湯環状列石のところで泊まることにした。
一度はここで夜を明かしたいと思っていた。
UFOを見ることができるだろうか。
電灯のついていない方の、砂利の駐車場に車を止め、天を仰ぎ見ると、月とともに星空が広がっていた。残念ながら流れ星やUFOを見ることはできなかったが、やはり星を見ながら寝るのはいい。
人も来る心配はないので、ぐっすり眠ることができた。

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