心に響いた言葉

仏教の中に「唯識」という教えがあります。
それは、個人や個人にとってのあらゆる諸存在が、唯(ただ)、八種類の識(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・意識・末那識(まなしき)・阿頼耶識(あらやしき))によって成り立っている、という教えです。

簡単に言えば、わたしたちが外側に「ある」と思い込んでいた世界は、すべて自分の内側で起きている現象である、ということ。

社会通念上は、外側に客観世界があって、その中に個体としての「わたし」が存在し、私が世界の中で生きているように思って生活していますが、唯識の教えは、「それは幻想ですよ」と指摘します。

見るもの、聞くものといった五感で受け取るものだけではありません。心で感じること、心で受け止めることも同じく幻想です。

外側に「ある」のではなくて、内側に「立ち現れている」だけなんです。