心に響いた言葉

では、人はどうしてありもしないものを「ある」と錯覚してしまうのでしょうか。

それは「言葉」によってです。

先ほど述べたように、私たちが何かを見るとき、見るもの(認識)と見られるもの(対象)に分離しています。そして、対象に言葉という「ラベル」を貼ることで、世界を理解しようとします。
言葉にするとは、それを対象化することです。

で、言葉によって世界を理解するということを、ずーっと繰り返していくうちに、わたしたちは言葉にしているものこそが「ある」と思い込んでしまうというわけです。

「こんなに一生懸命やっているのに、なぜ認めてくれないんだろう」
「どうしてそこまで責められないといけないの?」

などなど。

これらはすべて言葉です。
外にある現実じゃなくて、あなたの心の中で生み出された加工物なんです。
言葉によって色付けされ、加工された映像が、そのまま外にあると思い込んでいるんです。