本「魂の退社」

「何かをなくすと、そこに何もなくなるんじゃなくて、別の世界が立ち現れる。それは、もともとそこにあったんだけれども、何かがあることによって見えなかった、あるいは見ようとしてこなかった世界です。」


著者は、家に帰っても電気をつけない。しばらくじっとして、目が暗闇に慣れるまで待つのだという。
おもしろい。

精神世界では、自我が無くなったときに、不幸と幸福も抜け落ちるというが、そこに残ったものが「至福」と呼ばれる状態なのだという。
なんだか似ているなと思った。

余計なものをなくしていったときに現れる至福。
これからの時代の向かう方向を指し示している気がする。