苗代

妻の実家の田んぼの手伝いをしてきた。
苗代(なわしろ)と言って、土と稲の種を入れたトレイみたいなものを田んぼに並べて、
それにビニールをかけた。
やがてそこから芽が出て、十分に育ったところで、機械に載せて田植えをする。
はじめて手伝ったが、今回は田んぼ用の長靴がなかったこともあり、田んぼの中に入らなかったのだが、歩くだけでも大変なようだ。
親戚や友達が手伝いに来ていた。お互いに手伝いあって、一気に作業してしまうのだ。
作業が終わったあとは、ごちそうとお酒を振る舞い、親交を深めあう。
いいものだ。
しかし、あと5年もすれば、こういう集まりもなくなると言っていた。
後継者不足のためだ。
映画の1シーンのような、古き良き日本という感じだった。
後々思い出したとき、あのころはよかったと懐かしむのかもしれない。